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試合の方法

 パドルテニスの試合(Match:一般的には「ゲーム」と呼ぶことが多い)には、
1人対1人のシングルスと2人対2人のダブルスがあるのは、他のラケットス
ポーツと同様である。


1.試合の流れ

 どんな競技にも共通して言えることであるが、どのようにして試合の勝負が
決まるのかを知る必要がある。
 まず、ポイント(得点)の取り合いから出発するが、そのポイントがどういう
時に決まるかを下記に列挙してみる。
  ○全てのストローク(打ち合い)でネットを越えなかったとき
   決められた範囲に入らなかったとき
  ○サーブでフットフォールトをしたとき
  ○相手のサーブをノーバウンドで返球したとき
  ○2パウンド後に打球したとき
  ○シングルスの場合サーブに対するレシーブをノーバウンドで返球したとき
  ○ネットタッチ、ネットオーバーなどのルール違反があったとき
 以上のようなときにポイントが決まり、このポイントを4つ早く取得したほ
うが1ゲームを獲得し、さらに、このゲームを6つ早く取得したほうがセット
という単位を取ったことになる。
 そして、このセットを早く2セット獲得したほうが、試合に勝ったこととす
る3セットマッチと、早く3セット取ったほうが勝ちとする5セットマッチが
ある。
 実際にはデュース(Deuce)とか、タイブレイクということがあって、複雑に
なるケースが多いが、ポイントから出発してマッチが決着するまでの基本的な
流れは〈図―5〉の通りである。
ゲーム
                            〈図−5〉
※デユース
 4ポイントを早く取ったほうが1ゲームを取得することは前述したが、お互
いのポイントが3対3になったときはデュースとなり、その後は、どちらかが
連続して2ポイント取らなければゲームを取得することができない。

※タイブレイク
 6ゲームを早く取ったほうが1セットを取得することは前述したが、ゲーム
カウントが5対5となったときは、どちらかが2ゲームを連続して取らなけれ
ばセットを取得できない、とするのが本来のルールである。ところがこのやり
方だと、双方が交互に1ゲームずつ取っていくと際限なく続くことになり、大
会の進行に支障を来たすことも多く、ゲームカウントが6対6になった後は、
12ポイントの中で7ポイントを早く取ったほうが、そのセットを取得できる
ようにした簡便法が、採用されることが通常化してきた。
 このような方法を12ポイントタイブレイクシステムと呼んでいる。
(付録参照)

※8ゲームマッチ方法
 前述の通り、本来のルールでは3セットマッチ方式か、5セットマッチ方式
(男子のみ)が公式試合であるが、個々の大会ごとの取り決めで、1セットマ
ッチ、あるいは6ゲームとか4ゲームを先取したほうが勝者とする簡便法で大
会が実施されることも多く、日本パドルテニス協会は下記方法による8ゲーム
マッチ方式を公式に認定している。

 @2ゲームの差をつけて8ゲームを先取したプレーヤーがその試合の勝者と
  なる。
 Aスコアが7ゲームオールとなった場合には、更に2ゲームを行い9対7で
  勝者を決定する。
 B8ゲームオールとなった場合には、タイブレイクを適用し、スコアは9対
  8と記録される。
2.審判の方法=スコアの呼び方
 テニス(硬式)と同じで、ポイントの数
え方に特徴がある。なぜこのような数え方
をするのかは、歴史的にいろいろな説があ
るが、とにかくひとつの符号として馴れて
しまうことである。
 〈図−6〉のポイント(スコア)をコー
ルするとき、気をつけることは、必ずサー
ブ側のポイント数を先にコールすることで、
一例を挙げると〈図−7〉の通りである。
 なおゲームカウントをコールするときは、
0のことを「ゼロ」ではなく「ラブ(Love)」
と呼ぶ以外は、普通の数字で数の大きいほ
うを先にコールし、時々どちらがリードし
ているかを知らせるようにする。
ポイント 表示 呼び方  
0 点
1 点
2 点
3 点
4 点

15
30
40
 
ラブ
フィフティーン
サーティ
フォーティ
ゲーム
love
fifteen
thirty
forty
game
            〈図−6〉
サーブ側:レシーブ コールのしかた
0 :15
30:30
40: 0
40:40
デュース後鈴木氏が
得点佐藤氏が得点し
て再度デュースゲー
ムが決まったとき 
ラブ・フィフティーン
サーティ・オール
フォーティ・ラブ
デュース
アドバンテージスズキ
デュース
ゲーム
            〈図−7


3.試合の進行

 ルールとしては、サーブをする順序とかレシーブサイドのことなど、シング
ルスよりタブルスのほうが複雑であり、タブルスのやり方を身につければ、
シングルスの場合はタブルスのパートナーの役割まで自分一人でやると考えれ
ばよいと言える。したがって、ここではタブルスの試合をするときの動きを順
を追って列記してみる。 今、A・B組対C・D組の試合が行われようとして
いる。
@まず試合前の挨拶として「お願いします」と言葉をかけ合う。
A次にサーブをどちらが先にやるかを決める。ジャンケンかコインの裏表を当
 てっこして、勝ったほうが「サーブを取る」か「レシーブを取る」か「コー
 トのサイドを取る」か、の3つの権利の中で1つを選び、負けたほうは残り
 の権利の中で1つを選択する。
B仮に、A・B組が優先権を取ってサーブを選ぶと、C・D組がレシーブにな
 ることは自動的に決まることとなり、C・D組は残りの1つの権利であるコ
 ートのサイドを選ぶことになる。
CA・B組は、どちらが先にサーブをするかを決める。今仮に、Aが先にサー
 ブすることにすれば、Aは第1ゲームが終了するまでずっとサーブをしなけ
 ればならない。
 レシーブ側のC・D組は、左右どちらのレシーブをするかを決めるが、この
 決定は第1セットが終了するまで変更することはできない。今、仮にCが右
 コート、Dが左コートのレシーブをすることにすれば、第1と第2ポイント
 は〈図−8〉のような待機位置からスタートする。
         図-8
                           〈図−8〉
 第3ポイント以降は、第1ゲームが終了するまで、1ポイントごとに
 〈図−8〉の動きを交互に繰り返すことになる。
 この待機位置でBが常にネットに近く立っているのに対し、第1ポイントの
 D、第2ポイントのCが、ネットから幾分離れていることに注意する必要が
 ある。
 これはレシーブに対するBの動きに対処するためで、パートナーのレシーブ
 がうまくAのほうに返った場合は、急いでネットに接近しBと対称的な位置
 につくようにする。
 このようにして、サーブをする人、レシーブをする人は必ず決まっている
 が、レシーブの後はルール違反のない限り、誰がどのように打ってもかまわ
 ない。
D第1ゲームが終わるとコートチェンジが行われ、ネットをはさんで向き合っ
 ているコートのサイドが変わる。このようなコートチェンジは、それ以降2
 ゲームごと、つまり奇数番目のゲームが終わったところで行う。
E第2ゲームはサーブ権がC・D組に移るが、CとDのどちらが先にサーブを
 やってもかまわない。
 レシーブ側になったAとBは、左右どちらのレシーブをするかを決めること
 になり、一度決めるとセットが終わるまで変更できない。
 ここで留意することは、レシーブの左右の関係とサーブの順序はまったく関
 係がないことである。つまりルールの上では、2人の中でどちらが先にサー
 ブをやってもよいし、レシーブのときに左右どちらを守ってもよいが、戦術
 的には一応次の規準に従うことが妥当である。

●サーブの順序
 2人の中でサーブを得意とするほうが先にやる。
●レシーブの右・左
(イ)右利きの人は右、左利きの人は左。
(ロ)2人とも右利きの場台、フォアハンドストロークが得意な人は右、バッ
   クハンドストロークが得意な人は左。
(八)2人の中で技術レベルが低いほうが右、高いほうが左。
   以上のことを規準に、Cがサーブ、Aが右のレシーブ、Bが左のレシー
   ブということで第2ゲームを(図−9〉の形で進行する。
        図-9
                           〈図−9〉

F第3ゲームは、サーブ権がA・B組に戻り、Bのサーブで〈図−10〉のよ
 うに進行する。

         図-10
                          〈図−10〉

G第3ゲームが終わるとコートチェンジ。
H第4ゲームはサーブ権がC・D組に移り、Dのサーブで〈図−11〉のよう
 に進行する。
 ここまでの4ゲームが1つのサイクルで、それぞれが1度サーブをしたこと
 になる。

         
                          〈図−11〉

I第5ゲーム以降は、このサイクルを第1セットが終わるまで繰り返し、第2
 セットに入ると、サーブ権とコートサイドの移動が第1セットの終了と連続
 する以外は、すべて白紙の状態に戻ることとなる。
 つまり、第2セットに入るときに改めてサーブとコートサイドを決めること
 はしないが、パートナーとの間でレシーブのサイドとサーブの順序を変更す
 ることができる。このことは第3セット以降も同じである。
J以上の方法で、必要なセット数を先取したほうが勝者となり、試合の終了後
 はネットをはさんで相手と握手の挨拶をし、パートナーの労をねぎらい、ま
 た審判にお礼の言葉をかける。


4.ルール

 あまり難しいルールはないが、違反しやすく、また最小限知っておくべきも
のは下記の通りであり、その他については(財)日本テニス協会の「テニス・
ルール」に準拠する。

@ネットタッチ
 イン・プレー中(ボールが生きている間)にパドル、身体、またはユニフォ
 ームの一部がネットおよびネットポストに触れると相手のポイントになる。
Aネットオーバー
 相手の打球がネットを越える前に打つと相手のポイントとなる。
 ただし、自分側のコートにワンバウンド後、風に押されたりボールの逆回転
 で相手側コートに戻ったときは、ネットを越えて打球することができる。
Bレシーブのときに、相手のサーブが明らかにフォルトだと判断して、ノーバ
 ウンドでボールを止めてしまったときは相手のポイントとなる。
 このことは、ダブルスでレシーバーのパートナーにダイレクトに当たってし
 まった場合でも、「相手のサーブはワンバウンド後に返球しなければならな
 い」、とするルールが適用されるから気をつけなければならない。
Cラリー中に相手の打球が明らかにアウトであっても、ノーバウンドでボール
 を止めてしまったときは、相手のポイントとなる。ただしタブルスの場合
 で、パドルで止めようとしたボールが相手側コートに入ったときは、ボレー
 またはスマッシュをしたものと解釈されてプレーは継続する。

Dワンバウンドルール
 シングルスのときは、サーバーは相手の返球(レシーブ)を自分側のコートに
 ワンバウンドさせてから返球しなければならない。

Eサーブがネットポストに当たってから、相手側のサービスコートに入った場
 合はフォルトとなる。(その他のサーブのルールは〈図−12〉参照)

Fオンライン
 ライン上に落ちたボールはそのラインによって区切られたコート内に落ちた
 ものと見なされる。

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